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2011年4月に最終巻が出て、きちんと完結しているという点で、お奨めの一品です。
連載も終わっているし、今更・・・ と思う向きも有るでしょうが、完結していて、結果もハッピーエンドと分かっており、物語の調子も途中で折れ曲がったり、別の方向に行ったりしない安定したものだと分かっている作品を読むのも良いものですよ?
わたしには、最初コメディの要素もあり、明るい物語だった 『 最遊記 』 が、どんどん暗く、陰惨な話に変わって行ったのに辟易し、途中で投げ出さざるを得なかった苦い経験があります。
連載が長いと、作者の心境も徐々に変化して行って、お気に入りだった最初の物語が、あんなになってしまうこともあるんですネエ ・・・。
その点、『 桜蘭高校ホスト部 』 は、最初から最後まで、明るく、ドタバタで、人情もあり、楽しい物語に終始しています。
最終話も、それまでの語り口を裏切らず、お馬鹿で、ハッピーなお話に終わっていました。
そうと分かっていて、今から全18巻を大人買いしてみるのも、楽しいかも知れませんよ?
今年は生温い天候が続いて、秋らしい秋がありませんでしたが、昨日辺りから急に冷え込んで、すっかり冬になってしまいました。
ストーブの前に陣取って、こんな可愛らしい話を全巻じっくり楽しむのも、幸せな時間になると思います。
・・・ さて、お話の内用ですが、超お金持ちの子弟の通う桜蘭学院高等部に、特待生として入学した庶民の娘、藤岡ハルヒが、ふとしたことから 『 ホスト部 』 という、訳の分からない集団に巻き込まれ、ドタバタ喜劇を引き起こすという物語です。
『 ホスト部 』 という如何わしいタイトルとは裏腹に、話は単なるドタバタのお笑いに終始しており、その中にホロリとした人情話が混じるという趣きです。
よく困り事を抱え込んでいる者が、ホスト部に飛び込んで来ますが、それを解決してやることも多く、行く先々で困り事を抱えている人間を救う、水戸黄門の逆さバージョンのような感じです。
( 行く先で出会うのと、向こうから飛び込んで来るのが、逆さになっている。)
そんな日常の中で、主人公のハルヒと、部長の環 ( たまき ) の間に何時しか恋心が芽生え ・・・ という展開は、少女漫画の王道ですが、それも、ドタバタの中で、すれ違いあり、誤解ありと、楽しく進んで行きます。
兎に角、温かくて、愉快で、人情があって、ロマンチックで ・・・ と楽しいことづくめのお話です。
まあ、その背景になっている桜蘭学院のスーパーリッチ振りは、現実離れしており、『 こち亀 』 の中川圭一水準なので、この部分はあくまで、ファンタジーだと思って読んだ方が良いでしょう。
騙されたと思って、一度読んでみて下さい。
最初から18巻、大人買いしても、結して損にはならない、ハッピーな時間を過ごせると思います。
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