[ シネマトゥデイ映画ニュース ] 映画 『 月に囚われた男 』 で華々しく映画監督デビューした、イギリスのロック・スター、デヴィッド・ボウイの息子であるダンカン・ジョーンズ監督が、大学院の哲学科からいきなり映像の世界に方向転換した経歴や、全面的にサポートしてくれた父親との関係について語ってくれた。
その静かなたたずまいの中から、人間が生まれながらにして持ち続ける宿命にある孤独を見事すくいとった本作を観ると、30代の新鋭監督が初めて挑んだ長編作品とは思えないほどの熟練の技を感じさせる。
しかも舞台が月というのも、彼の父親デヴィッドが出演した傑作SF映画 『 地球に落ちて来た男 』 をほうふつとさせる。
「 幼いころから父親と一緒にストップモーションアニメを作るのが趣味だった 」 というものの、大学院で哲学を学んでいたジョーンズ監督。
しかしある日突然 「 これは本当に自分のやりたいこととは違う 」 と悟った。
すぐさま映像の道に進むことを父親に相談すると、とても喜んでくれたそうだ。
その後はCM制作の現場で実地訓練をしながらゆっくりと最初の映画を撮るチャンスを狙っていた。
父親のボウイは、本作が初めてお披露目されたアメリカのサンダンス映画祭のプレミアに駆けつけてくれたそうだ。
映画を観終わったボウイは 「 本当に素晴らしい作品だった。 お前のことを心から誇りに思うよ 」 と言ってくれたそうで、「 きっと駄作であっても父はそう言ってくれたとは思うけど、彼が本気でそう思っているのが伝わってきて、僕もうれしかった 」 とジョーンズ監督。
今後父親を俳優として起用することについては 「 父は非常に才能豊かな人だし、僕も彼のことを本当に尊敬しているんだ。 まずは自分の力で監督としてのキャリアを積んで、いつか堂々と父に出演依頼ができればステキだなと思っているよ 」 と将来の夢を語ってくれた。
幼いころに父親に同行して何度か来日したこともあるというジョーンズ監督。
「 数年前にはプライベートで東京に遊びに行ったこともあるぐらい日本が大好き。 黒澤明監督のことはスタンリー・キューブリック監督らと同じぐらい尊敬しているんだ 」 と日本びいきをアピール。
長編監督デビューとなる本作でBIFA ( ブリティッシュ・インディペンデント・フィルム・アワード ) の作品賞と新人監督賞をW受賞するという、BIFA始まって以来の快挙を成し遂げたジョーンズ監督。
また21日に行われた英国アカデミー賞でも新人監督賞を受賞するなど、親の七光りではない実力を見せ付けている。
映画 『 月に囚われた男 』は4月10日より恵比寿ガーデンシネマほかにて全国公開
記事 : シネマトゥデイより引用
( 自分がもう一度見たい記事を、上げて残しているだけですので、気にしないで下さい。)
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