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マイケル・ジャクソン THIS IS IT デラックス・コレクターズ・エディション ( 2枚組 ) [ DVD ] というヤツを買い求め、先の週末を潰して何度も眺めていました。
今年の夏、ロンドンの O2アリーナで開催されるはずだった マイケルのコンサート ” THIS IS IT ” を、2009年 4月から 6月までの間に行われた 100時間以上にも及ぶ リハーサルと舞台裏の撮影から選んだ映像を使って組み立て、一本の映画にまで仕上げたものです。
ある程度ですが、もし公演されておればこんなコンサートであったろうと、想像させるものに仕上がっています。
ですから、あくまで映像は継ぎ接ぎであり、一つの曲目の中で洋服が変わったり、眼鏡や帽子が有ったり無かったりと、ややこしいところはあるのですが、それでも、幻となってしまったロンドン公演が何と無く想像できるのは、彼の歌やダンスが、リハーサルの中でさえ一定の水準を保ち続け、安定していた結果であり、正に奇跡と呼べる貴重な映像だと思います。
我々はマイケルがリハの最中でさえ、音感を保って唄い続け、映像化しても恥ずかしくないダンスを披露してくれていたばかりに、公演が幻となって潰えてしまった今でもこんな形で、そのあるべきであった姿を垣間見ることが出来る、という訳です。
ところで、今回のマイケルの公演は、例の忌々しい訴訟その他の影響で、十数年のブランクを経たものであり、復活コンサートとも呼ぶべきものでした。
考えたくは無いですが、マイケル・ジャクソンとて生身の人間です。
十数年のブランクを開け、年齢も50歳を迎えたとあっては、当然に覚悟すべき衰えというものを予想しました。
声も以前のようには出ないかも知れない。 益してや、あの極上のダンスは50歳にもなれば、とても無理だろう ・・・ とか、かなりの衰退を予想していたのです。
しかし、再生された DVD の中のマイケルは、以前の良く知るマイケルと同じ顔・同じ体型で、同じような力量で唄い、以前と同じダンスを踊って見せました。
歳月の経過を思えば、奇跡としか言いようのない演技を観ることが出来たのです。
これは嬉しい誤算であり、完全に予想外の出来事でした。
この DVD を観て、素晴らしい音楽とダンスであったという感想を持った以外に、『 年齢 』 という事象について、少し認識が変わった程のショックを受けたものです。
( 人間、別に他の人と同じに老けなくてはならないということも無いのだなぁ! ・・・ なんて、間抜けなことをぼんやりと考えていました。)
まあ、それくらい、以前の良く知っていたマイケルが、画面の中で歌い踊っていたという事です。
元々が、リハーサルと舞台裏映像の継ぎ接ぎで一本の劇場用映画に仕立てたものですから、残りのと言うか、余った映像が十二分にある筈で、それが、今回、ディスク化の際の特典映像として、同梱されていたのも、嬉しいところでした。
特に、2枚組みのデラックス版には、採用されなかった多くの映像が追加されており、本編以上の長さになっています。
特典映像は次の通りです。
Disc.1 ( 81分 06秒 )
★ カムバックにかける想い ( 2種 ) ( 39分 48秒 )
- 冒険の始まり
- ショーを超えて
★ キング・オブ・ポップの衣装 ( 15分 11秒 )
★ マイケル・ジャクソンの想い出 ( 16分 19秒 )
★ オーディション風景 最高のダンサーを求めて ( 9分 48秒 )
★ オリジナル劇場予告編
★ 予告編集
Disc.2 ( 50分 12秒 )
★ 製作の舞台裏 ( 3種 ) ( 50分 12秒 )
- ダンサーについて ( 26分 08秒 )
- バンドについて ( 12分 03秒 )
- ボーカリストについて ( 12分 01秒 )
兎に角、盛り沢山で楽しめるディスクです。
マイケルと同世代の方にも、マイケルなんて過去の人で余り知らないという方にも、是非観ていただきたい一本に仕上がっています。
是非是非お試しあれ。 買って損の無いディスクです。
それにしても、これだけの才能を保っていた人が、あんな事件で追い詰められ死んでしまったかと思うと、つくづく惜しい気がしてなりません。
この映画の映像から、もし公演されておれば、このコンサートはこれまでの最大規模であったろうと見当が付くだけに、殊更に残念です。
出来ることなら、THIS IS IT はこのように編集された映像としてでなく、コンサートの記録映画として見たかったと感じました。
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