途中、休載に次ぐ休載を挟みつつ、異様な長さの連載期間になってしまった最遊記外伝ですが、やっと最終巻である第4巻が出て、読者にとっても一区切りが着きました。
内容の無惨さは最初から予測のついていたことであり、それが、正編の最遊記に繋がるのだと、覚悟して読み進んではいたものの、こういう連載の仕方をされると、胸に痞えが出来たようで、落ち着きません。
良い結果でなくても良いから、もう、終わりにして欲しいと思っていたので、ほっとしました。
今回の内容は、天蓬・捲簾・金蝉の死と、取り残された悟空のその後。
観音によるちょっとした救済と、敖潤による真相の公開などが、最後にあって、とことん惨めなばかりの物語にはなっていなかったと思います。
これは、終わるべき物語。 始まりに繋げるための物語。
・・・ このように割り切って読んできたファンにとっては、そう、悪くない最後ではなかったでしょうか?
わたしは、これで良かったと思いますし、特に、金蝉と悟空の別れと再会の予感は、『 手を差し出す 』 という言葉をキーワードとして、上手く繋がっていたと思います。
また、敖潤までが転生し、悟浄と八戒の許に現れてしまう理由も、最後の最後に分かりました。
( しかし何故、悟浄ではなく、八戒に味方するのかは、不明のまま^^ )
途中経過が ( 現実的に ) ややこしく、ごたついた割には綺麗に終われた、と満足しました。
今回、表紙・裏表紙・口絵とも、非常に美しく描かれており、本としての外観も大いに気に入りました。
この本は、一巻から、四巻まで、本当にどれも買って損の無い水準だと思います。
御存じ無い方は、是非、一巻から買い求めてでも御覧になることを強くお奨めします。
なお、天蓬と捲簾の別れについては、連載中に詳しく書いてしまいましたので、そちらを御覧下さい。
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